ワイズカンパニー 知識創造から知識実践への新しいモデル
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内容メモ
新たに本書を書いた理由
1. 理論は広く受け入れられたが、SECI の実践についてはまだ十分に理解されていない → 実践に移る 2. この 25 年間で世界は大きく変わった (変化が激しくなった) → 高次の暗黙知が必要である 3. 理論にさらに磨きをかけるため
1 部 新しい理論的基盤
1 章 知識から理恵へ
3 つの問題
2. 未来を創るということがなされていない : 自分はどういう未来を創造したいか? 企業が望む未来は主観的な目標、信念、関心に根差しているべき
3 つの問題を克服するために
以下の知的な土台をもとに
企業において以下を促進し、よりよい未来を築いていく必要
5. 社会的な SECI スパイラル
2 章 知識実践の土台
背景に、西洋と日本の 「知識とは何か」 (認識論) や 「知識がどのように生まれるか」 (知識の源泉) の考え方の違い 抽象的な理論や仮説に最高の価値を認める傾向 → 科学の発展に寄与 科学や西洋の経営における知識感は、いまだにデカルト的な分割 (主観と客観、心と体、精神と物質という二元論) に支配
日本 : これといったものはない (西田幾多郎ぐらい) 直接的、個人的な体験に価値がおかれる (「いま・ここ」 の経験を重視する) 現実は、目に見える具体的なものの中にある
nobuoka.icon あるがままに捉えるという点で、心理学的経営の考え方に近そう 神経科学においても、あらゆる知識が行動に根差していることを示す証拠が見つかっている 心と体と環境の間のダイナミックな相互作用が、志向や意識の発生のカギを握っているという考えが支持されてきている クリストフ・コッホは、人間の脳は複雑に統合されたシステムの一部で、そのシステムの中で脳と体と世界がダイナミックに関わりあっているという理解 社会神経科学の研究で、他者と繋がろうとする気持ちが人間に生物学的に備わっていることがわかってきた 公平でありたいという内在的な仕組み : 資源の不公平な分配に対して、島皮質が活動して嫌悪感を感じさせる 3 章 知識創造と知識実践のモデル
新薬の開発プロセスの体系化、モデル化
部門ごとに hhc への取り組みの権限 → 部門間の横連携がない 知創部の創設 : hhc 理念をエーザイ全体に浸透させ、実践させ、グローバルな hhc 理念の実践を図る 2 部 ワイズカンパニーの六つのリーダーシップの実践
4 章 何が善かを判断する
5 章 本質をつかむ
6 章 「場」 を創出する
7 章 本質を伝える
8 章 政治力を行使する
9 章 社員の実践知を育む
エピローグ 最後に伝えたいこと
1 → 9 : 知性の拡大
イノベーションの最初と最後 (0 → 1 と 9 → 10) で人間が重要な役割